E三(イーサン)の詳細と使用例

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E三(イーサン)の詳細と使用例

E三(イーサン)の詳細

現在普及しているICTバックホウは、 機体に取付けられたGPS受信器や自動追尾TS用のプリズムから得られるデータと機体の各所に取付けられたセンサーのデータから間接的にバケット刃先の位置情報を割出し運転席のモニターに設計との差を表示するもので、 バケット角度が変わっても正確に刃先の位置を把握できるが大掛かりな仕組みでコストがかかる。

当社の場合は、バケット端部にプリズムを直接取付けるため、 着脱容易でコスト安であるがプリズムとバケット刃先間が鉛直でないと正確な数値が得られない。 そこでバケット仕上げ面を設計面角度に、同時にプリズム刃先を鉛直にセットした時、 その状態を運転席からいつでも簡単に確認できる装置[E三](イーサン)を考案した。

実際の現場でのり面整形や平地仕上げで使用した結果、効率的で正確な仕上げが可能となった。

ただし、得られるのはバケット端部刃先の一点の位置情報なので、 点から線、線から面という施工手順や追尾TSの視角にならないような工夫は必要であるが慣れてしまえば全く問題ない。

また、GPSの場合は複数台のバックホウにも対応できるが、TSの場合は1台に1セットである。  そこで、[E三]付きのバックホウで必要箇所にいくつか最小限の計画面を創り出すことにより それを目安(土の丁張)に他の複数台の重機は荒造成などをすることができる。

[E三]を使用し、小さな工夫を重ねることにより現場も順調に進んだのでICT研究会に報告したところ、 6月9日に早速視察にきて頂きました。 その状況は「建設ICT導入研究会」のホームページ、「ICTレポート」の中で詳しくレポートされているのでそちらをご覧ください。

社長自らが開発した自作ICTバックホウ

苦節10年!建設会社がICTバックホウを自作

E三(イーサン)の使用例

切土のり面整形の場合

写真1,2,3 は切土のり面整形の作業状況、写真4 はその状態での側面である。 バケット仕上げ面が切土設計面 1:1.0(45°)の時、プリズム刃先が鉛直で[E三]三本線の中線が中央に位置している。 遠くに自動追尾TS。 運転席のモニターには刃先の設計面上での位置と刃先の設計との差が表示されている。 点から線、線から面という施工手順。

盛土のり面整形の場合

写真5,6は設計盛土勾配1:1.5でバケット仕上げ面を設定。

平地造成の場合

写真7,8 はグラウンド面の仕上げ作業状況、写真9はその状態での側面である。 設計勾配は1.0%であるが、バケット仕上げ面をレベルにセットしても問題なし。

E三(イーサン)各種

当初、振子部分の水平距離(w1)を125mmで[E三]を製作、現場で使用。 作業上全く問題なかったが、プリズム刃先間の距離(h1)との比(w1/h1)を大きくすることで バケット角度の僅かな差も運転席から把握できるように工夫。 それが[E三]200mmと[E三]250mmである。 写真10,11が[E三]125、 写真12,13 が[E三]200、写真14,15 が[E三]250である。 実際現場で取り替えながら実施したところ、 数値が大きいほどバケットの僅かな角度変化に対しても運転席から認識し易くより精度を上げることができるが、 重量も増し多少取扱いに不満が残った。 個人差や必要施工精度にもよるが200mm程度が妥当と思われる。

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